与党
自由民主党・公明党
前年12月の衆院選で大勝し政権与党に返り咲いた自由民主党と公明党が
引き続いて大勝した。
自民党が現行制度下では最多となる65議席(選挙区47議席、比例区18議席)を
獲得し参議院でも第一党に返り咲いた。1人区は31選挙区中29選挙区で議席を獲得、
複数区でも軒並みトップ当選を果たし、東京・千葉では2議席を獲得した。
公明党は11議席(選挙区4議席、比例区7議席)を獲得した。選挙区は全員当選するなど、
堅調であった。
これにより非改選も含めた与党の議席数は過半数を上回る135となり、ねじれが解消した。
野党
民主党
前年12月の衆院選で政権から陥落した民主党は退潮に歯止めがかからず、
結党以来最少となる17議席(選挙区10議席、比例区7議席)に留まる惨敗を喫し
(非改選含め59議席)、参院第一党の座からも陥落した。比例区では713万票(13.40%)を
獲得したが、この数字は2010年参院選の1845万票(31.56%)と比べると半数以下の数値。
野党第一党の地位は辛うじて死守したが、比例区の得票数は公明党を僅かに下回る与野党で
第三党という結果となってしまった。
選挙区では、1人区は全敗、これまで他党と議席を分け合ってきた複数区でも大半が
最後の一枠を他の野党と争って滑り込むのがやっとで、特に都市部の東京・埼玉・宮城・
京都・大阪・兵庫に至っては1議席も獲得できず、第三党勢力(維、み)や共産党の後塵を
拝する結果となった。
日本維新の会・みんなの党
参議院選挙初挑戦の日本維新の会は8議席(選挙区2議席、比例区6議席)を獲得した。
一方、みんなの党も8議席(選挙区4議席、比例区4議席)を獲得している。
比例区の得票数で見ると、維新は約635万票(11.94%)をみんなの党は475万票(8.93%)を
獲得している。
2010年参院選選でみんなは10議席、比例区では794万票(13.59%)を獲得した所から考えると
得票数、議席数ともに2010年参院選の数値には達しなかった数値となる。
一方、選挙区では選挙協力の解消に伴って双方が候補を擁立し
共倒れとなる選挙区が相次ぎ、両党とも議席数こそ伸ばしたものの伸び悩む結果となった。
両党の獲得議席及び比例区の得票数を合計すると野党第一党の民主党を超えている。
社会民主党・社民党
6月の東京都議会議員選挙で躍進した日本共産党は8議席(選挙区3議席、比例区5議席)を
獲得した。
改選前が3議席だったので5議席増の結果である。比例区の得票は2010年参議院選挙の
約356万票(6.10%)から約515万票(9.68%)へと大幅に増やしている。
また都市部の3選挙区(東京・大阪・京都)で議席を獲得した。
いずれも民主党や第三極勢力に競り勝った結果である。選挙区での議席獲得は2001年参院選以来12年ぶりのこと。共産党が国政選挙で議席を増やしたのは15年ぶりである。
非改選の3を含めて10議席以上となったため、共産党は院内交渉団体の地位を回復した。
社民党は1議席(比例区1議席)を獲得した。改選前より1議席減の結果である。比例区での得票は125万票(2.36%)。2010年参議院選挙の得票は約224万票(3.84%)であり、大幅に票数を減らした。
生活の党・みどりの風
初挑戦の生活の党は比例区で約94万票(1.77%)を獲得するも議席獲得はならなかった。
選挙区でも現有議席を維持する事が出来なかった。そのため参議院の議席は8議席から現有2議席へと大幅に減らす結果となった。
同じく初挑戦のみどりの風は比例区で約43万票(0.81%)。こちらも議席獲得はならなかった。
選挙区でも現有議席を維持する事が出来なかった。そのため参議院の議席は4議席から0議席へと転落。残った議席は衆議院の2議席のみとなり、政党要件を喪失した。
諸派・無所属
当選を果たした無所属候補は東京選挙区の山本太郎と岩手選挙区の平野達男の2氏。
山本は初当選、平野は3選を飾った。
沖縄選挙区の糸数慶子(沖縄社会大衆党)は生活、共産、社民、みどりの風の推薦を受けた。
そして再選を果たした。
新党大地は比例区で52万3,146票(0.98%)を獲得するも当選者を出せなかった。
選挙区では2候補を擁立したが、いずれも議席を獲得する事が出来なかった。
初めての国政選挙に臨んだ緑の党は比例区で45万7862票(0.86%)を獲得した。議席獲得には結びつかなかったが比例代表の三宅洋平が17万6970票と本選挙の最多得票落選者となるなど一定の影響力を見せた。
幸福実現党は47全ての選挙区に候補者を擁立するも全敗した。
供託金も全没収の結果である。
比例区で19万1,643票(0.36%)を獲得するも前回の2010年参院選の22万9,026票(0.39%)を
下回った。
その他の諸派(減税日本、維新政党・新風、財政再建党、埼玉の未来を創る会、
世界経済共同体党、スマイル党、みたまやま政策研究会、
打出党、二十一世紀日本維新会)は選挙区のみに候補者を擁立したが、
いずれも議席獲得はならなかった。
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